487人が本棚に入れています
本棚に追加
4 #2
「あ、いえ、天ぷら私も大好きです」
見られていると思うと、口元に神経が集中してしまい、変に口を歪ませて言ってしまった。
「それなら良かった」
いつもの笑顔に戻った高坂さんは、背もたれにゆっくりと背中をつけた。
カウンター席で、顔を合わせることが少なくて良かったと安心していたが、顔を合わせる時が近すぎる。
向かい合って座るテーブル席の方が、まだマシだったかも、なんて失礼な考えが浮かんできた。
最初のコメントを投稿しよう!