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「恋は盲目って言うでしょ、恋をすると胸が苦しくなって、その人のことで頭がいっぱいになって、些細なことが嬉しくて……皆そんなものだよ」
目の前の夜景にフっと、視線を流す高坂さん。
「高坂さんも……?」
恐る恐る尋ねてみると、高坂さんは再び私に視線を戻し白い歯を見せた。
「勿論、俺も」
高坂さんのその言い方が、いつもより籠ったような吐息交じりの声にドキっとしてしまった。
「そう……ですか」
「そうですよ?」
顎を少しだけ上げて得意気な様子で、私を見下ろす高坂さん。
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