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「AIさん?」
「は、はい」
「AIさんはもうこの恋に降参するんですか?」
変わらず優しく話すJUNさんだか、言葉は私の心に突き刺さる。
降参……
「……勝算があるようには思えないですし、どう立ち向かったらいいのかもわかりません……から」
掠れた鼻声で途切れ途切れに言うと、被せるようにJUNさんが言う。
「AIさん、もし私が魔法使いだとして、この恋が絶対に上手くいく魔法をかけたと言ったらどうします?」
「へっ?」
あまりに的外れというか、すっとんきょうなセリフを言うものだから、思わずアホっぽい声が出てしまいバッと口を押さえた。
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