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――JUNさんっ。
途端に、ぶわっと涙が溢れ出す。
じわりと視界が滲み、ぼた、ぼた、と次から次へと大粒の涙が頬を転がり落ちていく。
唇をギュッと結んで、これ以上泣かないように堪えようとするが、堪えられるわけもなく。
「ひっ……ずずっ、んっく、ふぅぅ」
嗚咽混じりの不細工な声が出てしまう。
数秒後、携帯越しに小さく息を吐く音が聞こえたかと思うと、
「AIさん……どうされました?」
以前と同じ、ハスキーな低い声で穏やかに話し出すJUNさん。
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