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「優心が運転する車で事故にあって亡くなったんです」
JUNさんの声が震えている。
う……そ……
ガクガクと唇が震えだし、口元を両手で押さえる。
JUNさんはハンドルに片手を置き、その手におでこをつけ顔を伏せる。
「その車には亜美も乗っていました」
「亜美さんも……」
「はい、幸い優心と亜美は軽傷でしたが、由美だけ……
事故の原因は貰い事故だったんで、優心には過失はないのですが……
ですが、自分のせいだと思い込んでしまって……
それから優心は、亜美には逆らえなくなってしまったようで……」
そうだったんだ。
亜美さんのあの強気な態度に反するように、亜美さんの前では弱気だった高坂さん。
絡まっていた糸が、今、はっきりと解けた。
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