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「……何してんの?」
「あなたと彼女の逢引が終わるのを待っていたの」
扉に寄りかかり腕を組み、艶やかな長い髪の毛を耳にかけながら口角を引き上げる亜美。
「自分の部屋に戻れよ」
「はっ、嫌よ、どんだけ待ったと思ってんのよ」
「知るかよ、もうお前とは関わらないって約束したから」
冷たく言い放ち、亜美を押しのけて部屋に入ろうとすると、
「はっ、何それ、勝手な約束してんじゃないわよ」
と、ドアノブに手を掛けた俺の腕を掴む。
「悪い、これ以上、彼女を悲しませたくない」
「だから、それが勝手だって言ってんのよっ」
俺の腕を更にきつく掴み上げ、声を荒げる亜美。
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