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――「ふぅ……」 そーっと部屋に戻ると、若菜達は既に寝静まっていた。 物音をたてないように寝ている若菜達を通り過ぎて、広縁に出て腰を下ろした。 ふと目を向けると、大きな窓の外には真っ暗な闇が広がっていた。 昼間見た時は、真っ青なオーシャンビューで凄く綺麗だったのにな。 高坂さんは、亜美さんとはもう関わらないと約束してくれた。 私も、高坂さんを信じると約束した。 だけどなんだか、上手いことキスで誤魔化されちゃった気もするけど…… 微かに湿った唇を指でなぞる。 未だに、私の腰も、首筋も、おでこも、唇も、高坂さんの温もりが残っているような気がしてくすぐったくて、恥ずかしくて、嬉しくて、頬が緩んでしまう。
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