11

4/15
前へ
/35ページ
次へ
――”AIさん……これは忘れてくださいね” ふいにJUNさんの言葉が頭を過り、私の浮き立った心は地上まで急降下した。 私、JUNさんに抱きしめられたんだった。 まるで壊れモノを触るように、優しく、優しく抱きしめられた。 触れているかわからないほど繊細に。 でも、確かにそこにはJUNさんの温かさを感じた。 JUNさんは、高坂さんのお兄さんだった。 亜美さんは、亡くなった由美さんのお姉さんで。 由美さんは、高坂さんの元彼女で。
/35ページ

最初のコメントを投稿しよう!

407人が本棚に入れています
本棚に追加