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私は、その痛みから目を逸らすように、頭の中をJUNさんから高坂さんに切り替えた。 高坂さんは明日、皆に公開しちゃおうか、なんて言ってたよね。 皆に公開するなんてどうでもいいやって、ずっと思っていたけど、あーやって言われるとやっぱり嬉しい。 だってさ、皆に公開するってことは、亜美さんの耳にも入るわけで。 自分でも、こんな気持ちが私の中にあったなんて、びっくりなんだけど…… 優越感というか、誇らしいというか、あの亜美さんの鼻をあかせるというか……、んー、わかりやすく言うと、ライバルに勝った!みたいな。 ……はは。 いつから、こんな汚い考えを持つようになってしまったんだろう。 自己嫌悪に苦笑いを浮かべた。
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