10 #2

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キスをした後、腕の中の彼女は真っ赤な顔を伏せ気味にむくれた声を出す。 「なんか、うまく丸めこまれた気分です」 「ん?そんなことないよ、そうだ、会社の皆に公表しようか」 「えっ?」 俺の提案にむくれ顔から一転、驚いた表情で見上げる。 「公表しちゃおう、そうすれば、少しは愛梨も安心するでしょ?」 「……。」 「だめかな?」 再び腰に手をまわして、その手で彼女ごと左右にゆらゆらと揺らす。 「それは……」 「うん?」 「高坂さんにお任せします」
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