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さっきより少しだけむくれ顔がとれた浴衣姿の彼女が、月夜の光を浴びて無性に艶っぽく見えてしまう。
「ふふ、愛ちゃん色っぽい」
思ったままに気持ちを言葉にすると、
「う……、からかわないでください」
と、頭上の星夜に負けないような綺麗な瞳を向ける。
「からかってない、本気も本気」
少し腰を屈めて、彼女と同じ視線になって額同士をくっつけて言う。
「……嘘だ」
ったく、どうして素直に受け取れないのかね。
……俺がいけないのか、はは。
「じゃー、証明する」
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