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なんの警戒もなく、スヤスヤ寝息をたてる彼女。
これが恋人同士だったら、どれほど幸せなことだろうか。
少し離れて彼女の穏やかな寝顔を眺める。
そういえば、最初にホテルに来たときも、こうやって君の寝顔を見ていたっけ。
兄貴の腕の中でも、君はこうやって寝顔を見せているのだろうか。
はは……、俺、何やってんだろ。
あの時、結婚式が終わって君の後ろ姿を見つけた時、無我夢中で君の後を追った。
無我夢中で君に話しかけていた。
俺は、何をしたかったのか。
君に、何を伝えたかったのか。
君に、何を求めていたのか。
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