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――目を覚ますと、彼女の姿は既になかった。 俺の腕だけが空しく彼女の余韻を求めるように未だに伸ばされたままだった。 重たい瞼を開けて時計に目をやると、時刻は朝の7時をまわったところだった。 花園さん、何時に出ていったんだ……? 暫し、寝ぼけたま昨夜の回想にふける。 徐々に蘇ってくる昨夜の出来事に、予想以上に落ちる。 自分が導いた結果なんだ。 自分を奮い立たせると、ムクリと起き上がり目覚めのシャワーを浴びた。 着替えを済ませて部屋を出ようとした時、テーブルの上に一枚の紙がおいてあることに気付いた。 その紙には丁寧な読みやすい字で、こう書かれていた。 “昨日はわがままを言ってしまってごめんなさい お元気で、さようなら” と。
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