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桜の季節も過ぎ、真一達は変わらない毎日を送っていた。
緑豊かな季節が近付く。
一週目の末、真一は組織のつながりで、ある集会に参加していた。
これからの時代組織のつながりは大切になってくる。
いつ何時何が起こるかわからない世界なだけに、それは重要なことであった。
一通り話も良い方向に進み30セルシオに乗り込み家へ帰る。
20分ほど走り、窓を開け目をつむる。
何やら外が騒がしい。
車の爆音、激しい音楽、にぎやかな声が聞こえる。
真一は運転手に車を止めるように指示する。
隣の西町パーキングに数台の改造車がたまっている。
知っての通り真一はヤクザである。
族な輩には注意を促すのが筋である。
真一は車を降り、パーキングへ向かう。
真一が声を張り上げる。
「テメーら!ここで何やってんだ!!」
そこにいたのは西町のカークラブ『F』であった。
メンバーの一人鈴木善人が答える。
「友達と遊んでるだけですけど…」
「そーなの?てっきり族の集会かと思った!」
そこに、真一の高校時代の友人『充』が来る。
「あれっ?真一じゃねーのか?」
「みっちゃん?」
「久しぶりだな!」
真一と充が握手を交わす。
充はカークラブに所属していた。
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