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四月、入学
このシェヘラ学園にも十二歳の子供が入ってきた
教室の前で子ども達はクラスを見ている。仲のよいもの、一人のもの…それぞれのクラスを見て感想を言ったりしていた
「ねぇねぇ!同じクラスだよっ裕!嬉しいね!」
転生者(イケメン)の新谷龍也(シンタニリュウヤ)は同じく転生者(目が濁った川のよう)の松下裕(マツシタユウ)に同意を求めた
「ふっ、一人には慣れている。同士よ、さよならだ」
「おー…じゃあな」
「裕っ!もっと悲しんで!クラスの別れだよ?!」
「…俺は龍也と同じクラスで落ち込んでるんだ…ほっといてくれ…」
当の本人は数少ない女友達(可愛いけどサバサバしている)の田中春香(タナカハルカ)と話していた
「裕ひどくない?!」
「だまれイケメン」
「リア充爆発請求」
ザワザワ…騒がしい教室の前に彼女は一言声を漏らした
「__ごめん、のいてくれる?」
ピタッ
彼女のソプラノの声はよく響き、静寂をもたらした。
(…綺麗な、可愛い声)
龍也はそう感じた
「一年…A組ね…ありがとう」
彼女は退いてくれた男子にお礼を言った。__無表情で
「いっ、いえ!//」
そして彼女はA組へと入っていった…
「…か、可愛い子だったね」
「いや龍也、私としては儚げな綺麗な子だったと思うよ?」
「裕は?」
「…なんかかかわりたくねえ奴だった。あんな風に見えてなに考えてんだか分かんねえもんだぜ?」
「そっ、そんなことないよ!」
「龍也、お前まさか…」
「そっか~春がキタねぇ~」
「そ、そんなんじゃな…っ」
「お、同じクラスじゃね?A組って言ってたし」
「ホント?!」
「やっぱりな…」
「あ…」
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