逃避

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「小泉」 呼ばれて顔を上げると 同じサークルの男子たちが トレーを持って集まってきた。 私の隣りに 志藤くんが腰かける。 「なんか悩んでんの?」 「え?」 「最近元気ないだろ」 志藤くんは鋭い。 普段通りにしているはずで 友人たちも気付かないような 私の変化を一瞬で見抜く。 「合コンでなんかあった?」 「……どうして?」 「その辺りからだと思って。 小泉が元気なくなったの」
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