虜囚

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「俺は大学違ぇし? オンナがひとり切れたところで 何も変わらねーけど」 お前は違うだろ? ニヤニヤと笑いながら タカヤは私に向かって 煙りを吹きかけてきた。 苦みが目に染みたけれど 私は目を反らさなかった。 「お前はあいつとダチで 大学一緒だもんなあ?」 「うるさい」 「ダチのオトコ寝とったなんて 噂になったらどうすんだ? 大学あと何年行くんだっけ? 2年も後ろ指差されながら通うとか、 結構な拷問だよなぁ」 「黙れ、クソ野郎」
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