第5話

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「七海!?」 膝が笑うどころの話しじゃない。 全身に力が、入らない。 「大丈夫か!? 大して飲んでないのに」 あたしかなり酔ったみたいだ。  今、気づいた。  居酒屋で飲むのと カクテルバーで飲むお酒は 全然違うっていうこと――――… なんだか、頭、くらくら…する。 歩け、ない―――… 常務の肩を借り、 半ば担がれるようにその店を後にして、 タクシーに乗り込んだことまでは覚えている。 そんなこんなで これも“酔わされた”ということになるのだろうか? 車の揺れは心地よく、 そこであたしの思考はぷっつりと途切れた。
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