恋に焦がれ恋に泣く

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食欲を誘うにおいを放つ紙袋を抱えて、社長室に戻った。 あー、おなか空いた。 椅子の背を元に戻して、毛布を畳んだ。 ――森野が掛けてくれた毛布。 悪いことしちゃったな。 コーヒーメーカーをセットして、椅子に座って深呼吸する。 今日くらい、ひとりで泣いてもいいよね。 CDをコンポに入れて再生ボタンを押した。
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