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この半年、いろいろあったんだ
友達もいっぱい出来たし、恋人も出来た
恋人の尚也とは近所をウロウロする事が多かったけど、都心にデートもした
尚也
「・・・お前誰だ?」
教科書には
こう書いてあった
ーーーーーー
俺は例え忘れてもまた好きになるから信じろ
ーーーーーー
この汚い字でさっき書かれた教科書は俺の宝物にしよう
秀樹
「何だよ白井、もう忘れたのかよ?母さんが紹介してくれただろ?柿崎秀樹だよ」
尚也
「母さん?お前の?」
お揃いで買ったストラップも宝物だ
俺しか知らない尚也の事も
初めて人とキスしたことも
秀樹
「そうだよ、今日は俺が先生だ。期末頑張ろうぜ」
尚也
「あぁ・・・」
秀樹
「何だよ、頭でもうったか?明日にでも病院行って来いよ」
尚也
「あぁ、そうするよ」
男同士でもキスって痺れるような味がするんだな
腹が蠢(うごめ)く感触だ
尚也は酸っぱいレモンが好きで
虫が苦手だ
俺のことが好きで
友達から恋人にまでなってくれて
触れなかったけど、幸せだった
尚也
「俺、帰る」
秀樹
「分かった。電車無いけど、帰り道大丈夫か?」
尚也
「タクシーで帰るから」
俺ばっかり
寂しいじゃないか
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