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午前の講義が終わり尚也と合流した
大学の黒板というのは一番後ろでも読めるように工夫されている
勿論、教授達も読めるように書いているのだろう
マイクを使ってポイントになるキーワードを鸚鵡(おうむ)返しする先生を
尊敬しない訳にはいかない
自身の研究もあれば学会に論文を提出しなければならない
その上教壇に立ち、不貞腐れた俺たちに檄(げき)を飛ばしてくる
尚也
「本当に今日捨てるのか?」
秀樹
「お薬のおかげで無用だしな」
向かいに座って焼きそばとチャーハンのミックスを召し上がる尚也がカッコ良くて
イライラしてきた
秀樹
「あれ、『むかい』だよな?」
尚也
「ん?そうだな。桃園さんと一緒じゃないんだな?」
あれと夢の国で大げんかしたのは記憶に新しい
一人でテレビを観ながらラーメンを食っている
構内にある2番目に大きいこの食堂を選んだ理由が掴めず
微妙に近い位置にいる向井修一
だんだんと
イライラがMAXになってきた
あいつはいつもリツコと一緒に弁当を食っている
と聞いた
わざわざここに来たのには
俺に喧嘩売りにきたとしか思えない
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