エピローグ

5/7
前へ
/11ページ
次へ
「煌にぃちゃん」 煌太は私に気付き手にしていた雑誌を閉じ私を見た 私は、持っていた一冊の絵本を煌太に渡した 煌太は絵本を受け取り絵本の題名を見た 『わたしのスキな人』 煌太は私を見た 私は、煌太を見て笑った 煌太は、しゃがんで私の目線を合わせた 「なに? 俺、今 告白されてるの?」 と笑いながら聞いた 私は、エヘッと笑い小さく頷いた 煌太は『ブフッ』と口に手の甲をあて笑ったので 私は、バカにされたと思いムッとした それを見た煌太が私の頭に手を乗せ優しく撫でた 「ゴメン ゴメン 」 と言って立ち上がる煌太を見つめていると 「本を買ってやるから」 と絵本を私に返した 「欲しい本を持っておいで♪」 私はパァ~と笑顔になり 今返してもらった絵本を掲げた 「これが良い♪」 煌太は『よし』と言ってから私の手を引いてレジに向かった 会計を済ませた煌太は、今買った絵本の入った袋を私に渡した 私は笑顔で、それを受け取った 「煌にぃちゃん ありがとう♪♪」 煌太は『どう致しまして』と笑い本屋を出た 休憩をする為にスーパーの広場にある椅子に並んで腰掛けた 私は、買ってもらった絵本をジィ~っと見ていると 「出して読んだら?」 と笑った 私は、頷き紙袋から絵本を取り出し開いた 煌太も横から絵本を覗いた 「絵本とか懐かしぃ…」 と呟き私と一緒に絵本を見た 絵本を読みながらペラペラと捲っていき最後ページを捲ると 主人公と男の人の結婚式の絵が一面に描かれていた 「煌にぃちゃんと結婚したいなぁ~…」 と私が呟いた すると、煌太が本気か冗談 「じゃあ、咲由が高校卒業してもまだ俺を好きで、俺も恋人がいたり結婚したりして無かったら結婚してやるよ!!」 と笑った 「本当に? 約束だよ!!」 私は笑顔で煌太を見た 「あぁ 約束してやるよ!!」 煌太の横で『やった』と絵本を抱き抱えた 「でも、咲由が高校卒業した頃には、俺オッサンだぞ?」 「良いもん♪」 私は、それからずっと笑顔で買い物を終えた 。
/11ページ

最初のコメントを投稿しよう!

0人が本棚に入れています
本棚に追加