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「煌にぃちゃん」
煌太は私に気付き手にしていた雑誌を閉じ私を見た
私は、持っていた一冊の絵本を煌太に渡した
煌太は絵本を受け取り絵本の題名を見た
『わたしのスキな人』
煌太は私を見た
私は、煌太を見て笑った
煌太は、しゃがんで私の目線を合わせた
「なに?
俺、今 告白されてるの?」
と笑いながら聞いた
私は、エヘッと笑い小さく頷いた
煌太は『ブフッ』と口に手の甲をあて笑ったので
私は、バカにされたと思いムッとした
それを見た煌太が私の頭に手を乗せ優しく撫でた
「ゴメン ゴメン 」
と言って立ち上がる煌太を見つめていると
「本を買ってやるから」
と絵本を私に返した
「欲しい本を持っておいで♪」
私はパァ~と笑顔になり
今返してもらった絵本を掲げた
「これが良い♪」
煌太は『よし』と言ってから私の手を引いてレジに向かった
会計を済ませた煌太は、今買った絵本の入った袋を私に渡した
私は笑顔で、それを受け取った
「煌にぃちゃん
ありがとう♪♪」
煌太は『どう致しまして』と笑い本屋を出た
休憩をする為にスーパーの広場にある椅子に並んで腰掛けた
私は、買ってもらった絵本をジィ~っと見ていると
「出して読んだら?」
と笑った
私は、頷き紙袋から絵本を取り出し開いた
煌太も横から絵本を覗いた
「絵本とか懐かしぃ…」
と呟き私と一緒に絵本を見た
絵本を読みながらペラペラと捲っていき最後ページを捲ると
主人公と男の人の結婚式の絵が一面に描かれていた
「煌にぃちゃんと結婚したいなぁ~…」
と私が呟いた
すると、煌太が本気か冗談
「じゃあ、咲由が高校卒業してもまだ俺を好きで、俺も恋人がいたり結婚したりして無かったら結婚してやるよ!!」
と笑った
「本当に?
約束だよ!!」
私は笑顔で煌太を見た
「あぁ
約束してやるよ!!」
煌太の横で『やった』と絵本を抱き抱えた
「でも、咲由が高校卒業した頃には、俺オッサンだぞ?」
「良いもん♪」
私は、それからずっと笑顔で買い物を終えた
。
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