朋友たち

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 まゆらは心底ぎょっとして、狭霧が持っているにおい袋を見た。 「香のほうは麻里さんの調合です」  つまり手作りということだ。 「これを、あの二人が?」 「はい。二人とも姫様のために。梨花なんかは、袋を縫うのにたまに自分の指まで縫いそうな有様でしたけど」  一応穴が空いてないかはたしかめてきたので大丈夫ですと苦笑する狭霧の顔を見て、まゆらの身体から力が抜けた。  梨花がどんな気持ちでこの袋を縫ったのか、まゆらにはわからない。それでもなんだか、彼女を目の敵にしてきた自分が急に恥ずかしくなった。
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