31人が本棚に入れています
本棚に追加
「…っ。しかし、奴等に対する交渉道具を手に入れ た今、恐れるに足らず!!人間を連れていけ!!」
「解りました。」
文は紗鬼を連れて行く。…大天狗達は気付かなかっ た。…紗鬼の口許が緩んでいたことに…。
…………
外に出ると暗くて良くは見えないが、至る所に大 きい柱が突き刺さっている光景が見えた。
「はああぁぁぁ!!」
ドドドドドドドッ!!
「ぐああぁぁ!!」
…その中で、巫女…早苗は弾幕を使い、天狗達を倒 していく。
「やめんか!!」
突如大天狗の怒声が響く。
「…そこっ!!」
早苗は弾幕を大天狗目掛けて放つが、大天狗は軽 く避ける。
「人間よ!!一体どういうつもりだ!!」
「…それは此方の台詞です!!罪なき人間を殺した罰 を受けなさい!!」
「…何だと!?我等は人間など殺しておらぬ!!」
「惚けないでください!!人里に住む人が天狗に連れ ていかれる人間を見たと言っているんです!!」
「…!?」
…早苗のこの発言により、大天狗の目論見は失敗に 終わった。…天狗に連れていかれた人間を見た…。 つまり、当初の目的である脅しは全部逆効果にな ると言うこと。…更に、巫女に伝えた人間がいると 言うことで、その人間がもし殺されようが、巫女 達には非がないと言えるからである。
「…チィッ!!」
大天狗は剣を取り、弾幕を撃つ。
「…現人神の力!!思い知りなさい!!」
早苗も迎え撃つ。
…………
「ふっ!!現人神とはその程度か!!」
少しの戦い……だが、経験の差、先読み等が大天狗 の方が強く、早苗は圧されている。
「まだです!!…神奈子様の力を借ります!!」
最初のコメントを投稿しよう!