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「…神を連れてこなかったのが敗因ですね♪」
紗鬼は文の方に向かう。
……
「ふふ♪大天狗様は戦わないと言う地位の為、スペルカードは持って無いでしょうが、私は持ってますからね♪[疾風:風神少女]」
素早く動く文の速さが更に上がる。
「グォッ!!」
文の速さに翻弄される大天狗。…の背後にいきなり現れる紗鬼。
「ぬぅ!!貴様!!」
大天狗が反応し、距離をとる。
ドゴッ!!
…よりも速く、紗鬼の一撃が大天狗を仕留める。
「…ぐ、…人…間…め……。」
ズズーン…。
大天狗は地に体を沈める。
「…さて、天魔の所に行きましょうか♪」
「はい♪」
………
「…。」
大きい屋敷の中で一匹の天狗が座り、瞑想をしていた。
…姿は黒い長髪、顔付きは整っている。…他の天狗達と違い、服は着物を着ている。背中からは黒い翼が出ている。
彼女は天魔と呼ばれている。…つい先程部下から一人の烏天狗が裏切りをしたと聞き、周りに居た白狼天狗達が鎮圧に向かった為、今は屋敷の中には天魔だけである。
…そんな中、
「…天魔様。」
文が入ってきた。
「…来ましたか…。」
…透き通るような声で天魔は言う。…そして溢れ出てくる威圧感。
「…っ。」
…知らず知らずの内に片膝を着いている文。
「…どうしました?……そこの方も来ないのですか?」
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