山の巫女と天狗

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天魔は扉の向こう側に居る人に向けて言う。 「…おや…。流石は天狗達のボスですね。」 紗鬼が扉を開けて中に入ってくる。 「…此度のことは全て貴様の性だな。」 「…えぇ。私がやりましたが何か?」 紗鬼は全く悪びれる様子がない。 「…貴様を…殺す!!」 バッサッ…。 天魔は羽を大きく広げ、紗鬼を掴みながら勢いよく飛ぶ。 「…速っ…ぐっ!?」 ミシミシ…。…バリッバリッ!! …紗鬼は天魔の力により、背中で屋敷内の壁等を壊しながら外に連れ出される。 ブォンッ!! 「…っ。あれとは比べ物にならないほど強い…。」 紗鬼は羽を出し、空中で転回して体勢を建て直す。 「…はああぁぁぁ!!」 天魔は弾幕を出さず、殴りかかってきた。 「っ…ふっ!!」 紗鬼は天魔の動きに合わせ、弾く…が、 「でやあぁぁ!!」 ドガッ!! 「がっ!?」 ズズーン!! 天魔は腕を弾かれたまま、その勢いを利用して体を前に転がるようにし、強烈な踵落としを紗鬼に当てる。…紗鬼はなすすべなく地面に頭からぶつかる。 「…立ちなさい。」 「…うっ…。ぐっ…。」 グググ…。 紗鬼はゆっくりと立ち上がる。
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