第2話…妖怪の山侵略戦

山の巫女と天狗

…紗鬼にはどうしても納得のいかないことがあった。

「…そんなに力があるのにどうして弾幕を撃たないのですか。」

「…あれは人間が有利になるために作られたもの。…それにあれは遊びだ。今は必要ないだろう？」

「……もっともらしい正論をありがとうございます。」

紗鬼は両手を合わせている。

「…なんの真似だ。」

「…いえいえ、少し試したいことがありましてね…。……波ああぁぁぁ!!」

…まさかの台詞飛ばしでビームを撃った紗鬼。…が、天魔は避けることすらしない。

「…なんだこれは。…痛くも何ともないぞ。…ただの風と一緒だ。」

…天魔にビームが当たったが、全くダメージは無さそうだ。

「…だから言いましたよ。試したいことがある…と。」

「…ほう。…だが、そんな悠長に出来るのか？…貴様は私に攻撃をしてこないがそれも試したいことか？」

「…いえいえ、ただ…。」

紗鬼は口ごもっている。

「…ただ…なんだ？はっきりと言え!!」

「…はぁ。…美しい女性を攻撃したくないだけです。」

「…何を言っている。」

「…いえ、下らないことでしたね。」

……レミリアと早苗に攻撃してたの何処のどいつだ？

「…さぁ、…そろそろ決着をつけようか。」

天魔は紗鬼に素早く近付き、攻撃を仕掛ける。