山の巫女と天狗

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「…いえ、悪いのは私です。…いくら文が私を崇拝している状態とはいえ、昔からの心に刻まれた、天魔の威圧感に耐えられないのを解っておくべきでした…。」 「…天魔様は…?」 「…今は自分の屋敷で倒れてますよ。」 「…天魔様を倒したんですか!?」 文は興奮ぎみに言う。 「…えぇ。あっちが油断したから何とか勝てました。」 紗鬼は担いでた文を離す。 「…これからどうするんですか?」 文は羽を羽ばたかせ、紗鬼の横に着いていくように飛ぶ。 「一旦戻ります。…大丈夫でしょうけどレミリア達が心配です。」 「はい。」 紗鬼達は飛ぶ速さを上げる。 ………… …紗鬼達が先程の場所に着くと、そこには色とりどりの弾幕が、辺りを埋め尽くしていた。 「……。」 紗鬼は周りを見る。…大量の天狗が倒れていた。…腕を無くした者、頭が消えている者、様々である。 「……今したか。」 …大量の弾幕の中、フランのスペルカードの恋の迷路が発動しているのを見て、確認する。 …しかし、相手の弾幕の形状を見て、余裕が消える。 「…っ!?風神様の神徳!?」 素早い弾幕がフラン目掛けて放たれている。…フランの弾幕を打ち消しながら相手の弾幕はフランを襲う。 「っ!!」 「紗鬼さん!!此処は私に!!」 文が素早くフランに向けて飛ぶ。 ………… 「ほらほら!!さっきまでの威勢はどうしたんだい!!」 「…うぅっ。」 フランはいきなりやって来た女性に圧されていた。 「もう許さないもん!![禁忌:恋の迷路]」 …フランを中心に弾幕が、全方位に放たれる。 「ふっ、甘いわねぇ。[風神様の神徳]」 女性を中心に弾幕の壁みたいなものが展開され、そこから高速でバラバラに弾幕が、飛んでくる。
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