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…次の日…
「……。」
紗鬼は息を殺して妖怪の山の天狗の里に乗り込んでいた。
「…。」
…昨日の出来事の性で見張りが厳重になっていて紗鬼は天魔の屋敷に向かえない。
「……油断するのを待ちますか…。」
紗鬼は隠れて天狗達の様子を窺う。
………待つこと数十分。
「……!!…。……。」
「…ん?」
…誰かの声が聞こえ、紗鬼は顔を出して周りを見る。…すると、
「…たしは…丈夫だと言って……。…を清め…だけ…。」
「…ほう。」
…途切れ途切れだが、聞こえた声で、紗鬼は作戦の決行を決める。
「…かし、いく…天魔様で…護…の者を付け……れば。」
「…から大丈…だと言っている。護衛の者など不要だ。」
…天魔は紗鬼の方に近付いてくる。
「…まずっ。」
紗鬼は隠れ、何事もなく通り過ぎることを願う。
「…ふん。相変わらず奴等は……。」
天魔は紗鬼のすぐそばを通り、…少し進むと翼を広げ、飛び立つ。
「…ふぅ。……後を追いますか…。」
…紗鬼は追跡がバレないように、天魔の姿がある程度見えなくなってから後を追う。
………
着いた所は滝であった。…流れ落ちる滝。…その側で天魔は体を清めていた。
「……気分は覗きですかね…?」
…紗鬼は変な気持ちになりながらも、天魔を眺めていると、
「何者だ!!」
「おや…。見つかりましたか…。」
…紗鬼が姿を表そうとすると、
「…へ、へへ…。」
違う所から人間の男が現れた。…手には火縄銃を持って。
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