31人が本棚に入れています
本棚に追加
「…。」
山に着いた紗鬼は直ぐに隠れた。…紗鬼の前には…
「河童からの報告ではこの辺りだ!!天魔様と吸血鬼みたいな人間とやらを捜せ!!」
「「「はい!!」」」
…大量の天狗が重装備で滝の辺りに降り立ったからである。
「…河童…後で捕まえてお仕置きでもしてみましょうか…。」
紗鬼が怖いことを言っていると、
「隊長!!人間の死体があります!!」
…天狗の一体が死体を見付ける。
「…何!?」
「…火縄銃を持っていますが、…この人間は間違いなく火縄銃で死んでいます。」
「…何故火縄銃を持っている人間が死んでいる。…自殺をしたとでも言うのか!?」
「…しかし、この頭に出来た穴の大きさは間違いなく鉛玉です。」
「……一旦この人間をどうにかしなければ…。我々の仕業にされる訳にはいかん!!」
「…隊長…。」
天狗は隊長に視線を向ける。…隊長は部下が言わんとしていることが解っていた。
「…解っている。…この人間が自殺ではなく殺されたのならば、…やったのは吸血鬼か…考えたくも無いが天魔様だと言うこと…。」
「…隊長。一度吸血鬼達の住む館に行かれて見ますか?」
「…我々の仕事は天魔様を探すことだ。」
「…しかし、河童は天魔様と吸血鬼と思われる者の戦いを見ていたんです。…天魔様が戻られないのをみると行ってみるべきかと…。」
「昨日の襲撃は奴等によるものだ。…このまま行っても相手は殺しにくるだろう。…だが、我々は大天狗様達に伝えるわけにもいかん。」
この言葉には紗鬼は疑問を抱く。
「…大天狗には伝えられない…?…何故なんでしょうか…。」
最初のコメントを投稿しよう!