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葬式は質素なものだった。
オルビンは花を供えてしばらくしたらすぐに帰ってしまった。
残ったのも執事とメイドと俺の数人に母さん実家の方だけ。
オルビンに殺意が湧いたがぎりぎり抑えた。
今日中に家を出よう。
――――――――
家に戻って厨房からパンと干し肉と水をもらった。
それから仲の良かった執事やメイドに軽く挨拶した。もちろんオルビンにはバレてない。
最後に世話係に挨拶した時に金貨が入った袋を渡された。
昔から少しずつ母さんが貯めていたらしい。
思わず涙が出た。それと護身用のナイフを2本渡された。
「ありがとうございました。」
「頑張って下さいねアドルフ様。」
「はい。それでは。」
俺は日が上る前に屋敷を抜け出して街中を走り出した。
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