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「また連絡するから」 「うん」 陸斗と別れたのは次の日の朝だった。 同じ服で仕事場に行くことに気が引けたけど仕方ない。 眩しい朝日を背に、職場へと歩き出す。 まだ開店前の店の前に立つ、制服姿の蓮斗がいた。 ドキン、と大きく胸が波打つ。 何故か罪悪感でいっぱいになった。 「おはよう、凛子さん」 いつもと変わらない笑顔 「今日は何時に終わる?」 「え...っと6時だけど」 「じゃあ、迎えに来るから」 答えを聞くまでもなく蓮斗は立ち去っていく。
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