14/63
前へ
/165ページ
次へ
あれから忙しくなったせいもあり、仕事に集中できた。 午後6時。 最後の顧客様を見送って、定時で店を出る。 キョロキョロと見渡すと、今朝と同じ場所に立つ蓮斗を見かけた。 制服姿の高校生の蓮斗と、 スーツ姿の私。 明らかに不釣合いだ 「凛子さん、お疲れ」 いつもの笑顔はない。 見据えた瞳は、真剣そのもので 「身体は、大丈夫?」 蓮斗はどうして、 陸斗の性癖を知っているのだろう? 「大丈夫よ」 「そっか。よかった」 そう言うと、いつもの笑顔に戻った。
/165ページ

最初のコメントを投稿しよう!

1126人が本棚に入れています
本棚に追加