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ホテル街に来たことでドキドキした自分が恥ずかしい。 なんだ、知り合いの店か。 安心したのもつかの間、 「え....?ここ?」 路地裏の薄明かりが指す建物の一角で蓮斗は止まった。 店らしきものがそこにあるが、看板はない。 「会員制なんだ」 そういって、キラキラ光るブラックカードを見せた。 そこには『R』と一言かかれている。 「R?」 「店名の略語だよ」 真っ黒のドアを静かに開けた。 ギーッと軋む音がする。 中から赤い光が外を照らし出した。 「どうぞ。凛子さん」
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