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バサバサと音が聞こえそうな長いまつげ。 上も下も濃く書かれた真っ黒なアイライン。 目鼻立ちがくっきりしていて、顔に沿う黒いボブカットがトレードマークだ。 私と愛ちゃんは影でサイボーグと呼んでいる。 上には屈しない。 下にもなびかない。 自由極まりない彼女は、実は、 ーーー陸斗と幼馴染だったりする。 「よし!今日も頑張って買わせるぞー」 と、お客さまには聞こえてはいけない言葉を堂々と宣言してしまう。 「はい!」 純粋に彼女を慕う徳永愛ちゃん。 19歳の新入社員は右も左もわからないひよっこだ。 ふわふわの柔らかい髪にほわんとした垂れ目。 赤ちゃんみたいに綺麗な白い肌。 何も知らないのが武器なのか、お客さまからも可愛がられる存在。 この3人と、苦手な鬼畜な営業マン1名で私たちは日々戦っている。(なにと?)
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