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陸斗と2人取り残された。
なーんだ、痴話喧嘩かよと言う野次馬の声が聞こえる。
ひとり、ふたりと周りから人が去っていった。
「凛子」
「....」
「予約しているから、行こう」
陸斗は、無理矢理微笑んでみせる。
「ねぇ、ちゃんと話して」
「あぁ」
陸斗が好きで泣き続けていた3年。
私の知らない姿を、蓮斗は知っているのかもしれない。
陸斗の本性。
それが、私にとって受け入れれるものなのか、
受け入れがたいものなのか。
夜に溶けていく背中を、夢中で追いかけていった。
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