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「ちょっとー、蓮斗ぉー
このリップ見て可愛いぃ」
甘ったるい声で俺の歩みを止めた女にイラッとしたけど、
目の前にある奇跡に感謝することになる。
「凛子!こっち店出し早く!」
兄貴の幼馴染のひとみさんの声がして俺は店内を覗いた。
『凛子』
その名前を聞くと、心臓が掴まれたように痛くなる。
「はい!」
ひとみさんに返事をする、透き通った声。
名前の通り、凛とした空気を纏う綺麗な女性。
自分の記憶に自信はなかったけど、
ひとみさんといるってことで確信を得る。
兄貴の元カノ、水原凛子だ....
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