4/12
前へ
/165ページ
次へ
10歳年上の兄貴が大学生の頃、 高校生の彼女ができた。 それが、水原凛子。 俺の初恋。 親が離婚した後も、兄貴が住む家に遊びにいくことはよくあった。 合鍵はもらっていたし、気兼ねなく流行りのゲームや本を貸してもらった。 この日も、勝手に家に入りテレビを見ていた。 「っ....あっ!!ん」 2階から女の声がする。 ドキンと心臓が鳴った。 兄貴の靴のほかに、可愛い靴が玄関にあったことを思い出す。 2階に近づくほど、女の声が鮮明に聞こえてくる。 そしてベッドの軋む音。 兄貴が彼女を連れ込んでいる、と興味が沸いた。
/165ページ

最初のコメントを投稿しよう!

1126人が本棚に入れています
本棚に追加