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そして部活終了後。
2年が室内の掃除をしつつ、
1年は用具の片づけをしている。
そして運の悪い事に、
俺は旧校舎の体育倉庫まで、1人で用具運びをする事になった。
持つ物は軽いから、楽と言えば楽だけど。
旧校舎は取り壊し予定は今の所無く、
あまり使わない物を仕舞う倉庫代わりや、
文化部の部室に使われている。
体育館とは何故か離れている体育倉庫は、当たり前だが人気が全くない。
……仕方がないか。
さっさと片付けて帰ってこよう。
そう思い、荷物を持ち立ち上がった時。
後ろに立った人物に、嫌な予感しか感じなかった。
『旧校舎の体育倉庫に、古い跳び箱があるだろう?
あの中にはね、女の子が入っているんだ。
元々あの跳び箱があった学校で昔火事があって、
跳び箱は焼けはしなかったけど、
落ちてくる物に当たらないよう、その中に入っていた少女は、
結局煙やなんかで、命を落としてしまった。
その少女が今もね、
助けを求め、
あるいは一緒に隠れていようと、やってくる人を誘うんだ。
だから見つからないように気を付けろよ?』
先輩は、そんな事を言った。
そして何故だか今日に限って、
『嘘だけど』
あのお決まりの文句を言わない。
頑張れと手を振る友人に見送られ、俺は旧校舎へと向かった。
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