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寮長に言われたからってのもあるけど、心配したのは本当だからね。
ちゃんと伝えておかないと。
「宮園様がケガをして、心配しました」
「だから? もうケンカすんなって言いたいのか?」
「宮園様がそのつもりでも、他の人が放っておかないでしょ。宮園様、人気者だから」
「人気者じゃねぇっての」と宮園様が力無く突っ込む。
ケンカをするな、なんて俺が言う事じゃない。
でも心配はしてしまうから。
「次からはケンカをする時は、ケガしないでください。宮園様は強いんでしょ?」
挑発するようにニヤリと笑うと、宮園様も俺が言いたい事が解ったらしい。
「言ってくれるじゃねぇか。やってやるよ」と挑発に乗ってきた。
宮園様は慣れているのか、あっという間に湿布や絆創膏を貼り自分で手当てを済ませてしまう。
手が届かない所は手伝おうと思ってたのに、結局俺の出番は無かった。
「口開けると痛ぇ」
ブツブツ言いながらも、豚のしょうが焼きはしっかり食べてたけど。
明日の朝ご飯はもっと食べやすい物を作ってあげよう。
口を開けなくても食べられる物なんか無いけどね。
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