お昼ご飯

19/23
前へ
/400ページ
次へ
「翼、今日もお昼は松森隼人と一緒?」 昼休みになり、今日はどうするのかと翼に尋ねると「うん」と頬を染めながら頷かれた。 「ごめんね、光太」 「翼が謝る事じゃないじゃん」 宮園様も昨日は嫌々付き合ってくれたみたいだし、今日は大人しく一人で食堂に行くか。 自分の席でカバンから財布を取り出し、制服のポケットに入れる。 いや、一人で食堂は寂しいしやっぱり売店で何か買おうか、なんて考えているといきなり教室がざわめき出した。 「何だろ?」 「こ、光太! アレ!」 慌てた翼が指差す先、教室のドアの所に目を向けると赤い髪の毛が見える。 赤い髪の毛で思い当たる人物は一人しか居ない。 「宮園様?」 クラスメイトが徐々にドアの所から離れて行くのに対して、俺一人だけが宮園様に近付いた。 .
/400ページ

最初のコメントを投稿しよう!

12451人が本棚に入れています
本棚に追加