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「何、突っ立ってんだ。屋上来たがってたクセに高い所苦手とかじゃねぇだろうな？」
「そんなんじゃないですよ！」
宮園様の隣に立ち、フェンス越しの高所からの景色を眺めた。
もしかして宮園様、俺が屋上に行きたがっていたから、三年生とケンカをしてまでこの場所を奪い取った？
なんて、都合良く考えすぎだな。
「宮園様、あそこに見える建物が俺がいつも行くスーパーですよ。地元野菜とか安いんです」
俺が指差す先を、宮園様も「そうかよ」なんて言いながら視線を向ける。
「その近くの小さい建物がクリーニング屋さんで、あっちが100均。俺がいつも行く店です」
はしゃいでいる俺を宮園様はどこか満足気に見ていて。
「お前の言った通りだな」
「ん？ 何がですか？」
「バカなコウは高い所が好き」
そう言ってニヤリと笑った。
俺、それは言ってないと思う。
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