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学校が休みでも、家事に休みは無い。 「宮園様~、起きてくださ~い」 攻撃を防ぐ盾にカピバラのぬいぐるみを装備して、布団にくるまる宮園様に声を掛ける。 「ユイちゃんってば。起きてよ~」 嫌がるのを解っていて宮園様の下の名前で呼ぶと。 「止めろって言ってんだろうが」 布団の中から腕だけが伸びて来たので、すかさずカピバラで防ぐ。 「ふっ……いつも同じ手は食らわない……」 カピバラの盾で防いだ事に油断していると、目を覚ました宮園様にペチッと額を叩かれた。 「朝から何やってんだ、お前は」 「宮園様、痛いです」 「お前がバカやってるからだろ」 もそもそと起き上がり、宮園様が自分のケータイで時間を確認している。 「まだ早ぇよ」 「休みだからってダラダラしてちゃいけません」 俺はいつも同じ時間にアラームをセットしているから、休みの日でも早く起きるし。 それに休みの日にしか出来ない事もあるのだ。 .
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