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「宮園様、邪魔だから退いてください」 「ぁあ?」 「今日は午後から雨が降るらしいので、その前に済ませたいんです」 起きたばかりの宮園様を追いやり、ベッドからシーツを剥ぎ取る。 ついでに枕カバーも。 「洗濯機回してくるんで、顔洗って先にご飯食べちゃってください」 「はいはい」 俺がしようとした事が何か解ると、宮園様は怠そうに洗面所に向かった。 天気が良ければ窓の外にでも干せるのに、今日は朝から生憎の曇り空。 部屋干しするしかないか。 脱衣所にある洗濯物の入ったカゴとシーツ、それに洗剤を手に部屋を出る。 朝早いからか廊下に人影も無く、洗濯機が並んだランドリー室にはまだ誰も来ていない。 洗濯物を詰め込んで洗濯機を回し、ポケットに入れていたケータイでメールのチェック。 寮では新聞をとれないから、俺はサイトに登録してスーパーのチラシ情報を仕入れている。 特売の情報がメール配信されているのだ。 お、今日はお米が安い。 .
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