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誤解を解こうと言い訳をしている途中で風紀委員長に咳払いをされ、仕方なく黙り込む。
俺は別に匂いフェチの変態なんかじゃないのに~。
「石渡君の言いたい事は解った。俺も別に宮園君を犯人だと決めつけている訳じゃない」
「当たり前じゃないですか。ウチの子に限って、そんな事は有り得ないですから」
「誰がウチの子だ」と、宮園様がポツリと呟く。
同じ部屋に住んで俺の作ったご飯を食べてるんだから、もうウチの子ですよ。
「風紀委員長は宮園様を疑ってたんじゃないんですか?」
「役職名で呼ばれるのは好きじゃない」
「やっくん先輩は……」
「誰がやっくんだ」
素早い突っ込みで風紀委員長が俺を睨み付けた。
だって寮長がそう呼んでたし、風紀委員長の名前覚えてない。
「やく……薬し……」
「薬師堂だ」
「薬師堂先輩」
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