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「それって宮園様も知ってるの?」
「俺から直接宮園に言った事は無いけど、何となくは知ってるんじゃないか?」
「そっか」
だから宮園様は、俺を心配して『気を付けろ』って言ったんだな。
「もしかして、宮園絡みで上級生に何かされた?」
松森隼人が腕に翼を絡ませたまま俺に尋ねてくる。
「いや、まだだけど。宮園様に気を付けるように言われたからさ」
「え、あの宮園が?」
余程意外だったのか、松森隼人は驚きながら身を乗り出した。
「俺、宮園とずっと同じ部屋だったけど、ろくに口もきかなかったぞ?」
「そうなの? 俺とは結構話をするよ? 一緒に花札もやったし」
「マジかよ」
「この間だって一緒に寝た……いや、何でもない」
わざわざ自分の恥を晒す必要は無いよね。
危ない、危ない。
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