濡れ衣

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「光太、やっぱりあの人と仲良くなったんだね」 何故か翼が瞳を潤ませて寂しそうに呟く。 「何だか光太を取られちゃったみたいで寂しいな」 何言ってんだ、翼。 俺はいつまでも翼の友達だよ! 「翼、俺は……」 「大丈夫だよ。翼には俺が居るだろ?」 翼を慰めようとした所を、松森隼人に遮られた。 「隼人……ありがとう。大好き」 「俺もだよ、翼」 お互いに手を握りながら、翼と松森隼人が見つめ合い二人だけの世界に入り込んでいる。 もう勝手にしてください。 とりあえず聞きたい話は聞けたし、後は若い二人に任せましょう。 ホント、このラブラブな雰囲気はいたたまれない。 もはや俺の存在なんて忘れてイチャつく二人を残して、一人で自分の教室に戻った。 .
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