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「ひっ!」
「ごめんなさいっ!」
ビクビクしながら振り返った二人組は、俺の姿を見るなり「誰?」と声を漏らす。
「犯人はお前達だったのか」
「は、犯人って……」
「聞いてたのか?」
会話を聞かれていた事にやっと気付き、ポッチャリ君とガリガリ君が狼狽え始めた。
「頼む、今の話は誰にも言わないでくれ!」
ガリガリ君が両手を合わせて俺を拝む。
「ご、ごめんなさい!」
ポッチャリ君がペコペコと俺に頭を下げる。
いや、俺に謝られてもどうしようもないんだけど。
「謝るなら宮園様にじゃない?」
この二人の行動で宮園様が薬師堂先輩に疑われて、嫌な目に遭ったんだ。
悪い事をしたら謝る、幼稚園児でも解るよね。
「そ、そんな事出来ないよ」
「俺、まだ死にたくない!」
宮園様、どんだけ恐れられてるんですか。
まぁ、俺も宮園様と話をするまでは怖がってたけどさ。
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