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「ちゃんと謝ろう? 宮園様だって、反省してる人を殴ったりしないよ」
二人が怯えないよう、なるべく優しい声を作って諭す。
「俺も一緒に行くから。ね?」
「で、でも……」
踏ん切りがつかないのか、ポッチャリ君が眉を下げたままオロオロしている。
「それとも、悪行がバレて宮園様に殴られる方がいい?」
「それは嫌だ!」
ガリガリ君が顔面蒼白で叫び出した。
「大丈夫。もし宮園様が怒って殴りかかろうとしたら、俺が身体を張ってでも止めるから」
俺の言葉を聞いて、二人がお互いに顔を合わせて頷く。
「そういう事なら」
「ご、ごめんなさい……」
反省はしてるみたいだし、宮園様もそんなに怒ったりしない……よね?
正面玄関に戻り宮園様の下駄箱を確認すると、どうやら宮園様は既に校舎を出てしまったみたいだ。
もしかしたらもう寮に戻ったのかもと、ポッチャリ君とガリガリ君を連れて寮の部屋に向かった。
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