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寮の部屋には誰も居なかったので、仕方なくポッチャリ君とガリガリ君を部屋の前に正座させる。
正座をしてた方が反省してるって感じが出るしね。
それからケータイで宮園様に連絡すると、15分程してから宮園様が寮に戻ってきた。
「すぐ帰って来いって、何なんだよ」
ズボンのポケットに手を突っ込んだまま気怠そうに歩く宮園様の姿に、正座をしている二人がゴクリと唾を飲み込む。
「ソイツら、何」
「犯人です」
「何の?」
「男子トイレタバコ廃棄事件の」
宮園様にギロリと睨まれ、二人の顔が真っ青になっている。
「二人を責めないでください。三年生に無理矢理脅されてやってしまったみたいなんで」
「ほら、ごめんなさいしなさい」と俺が声を掛けると、ポッチャリ君とガリガリ君が正座のまま「すいませんでした!」と頭を下げた。
ポッチャリ君はお腹の肉が邪魔して頭が下がりきっていないけど。
「あ? あぁ」
いきなり土下座をされて、宮園様が戸惑っている。
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